鉄とコンクリートはどちらが硬いでしょうか?
(頑丈なのは鉄だけど、曲がってしまうからコンクリートの方が硬いのかな。)

そうなのです。「硬さ」とは材料の性質によって測定法を変えねばならないため、力の加え方や、加える物の形などによって変わる相対的な指標なのです。
硬さの種類には以下のようなものがあります。

①押込み硬さ

測定法のほとんどはこれに属されます。

鋼球やダイヤモンドなどを押し込んだ時の凹んだ量や加えた力から判定するものです。
有名な測定法にビッカーズ硬さやブリネル硬さなどがあります。

②引っかき硬さ

材料を引っかいた時の引っかきにくさから判定します。

これには宝石などの鉱物の硬さの指標となるモース硬さの他、塗装の硬さを調べるのに鉛筆を使用した鉛筆硬さなどがあります。

③反撥硬さ

ボールや鋼球を落とした時のはね返りから求めたもので、ショア硬さが挙げられます。

コンクリートの品質試験器でお馴染みのシュミットハンマーもこれの一種で、コンクリート表面の打撃反発度から硬さを調べています。
(ちなみに圧縮強度試験器は破壊試験であり、強さの試験器です)

現場でも、シュミットハンマーでコンクリートの試験をすることがあります

人間にも国語が得意な人と数学が得意な人で一概に頭の良さを測れないように、硬さも色々な観点から測らないと材料の本質的な性質は見えてこないのですね。