2024年4月1日発刊の「橋梁通信」に、
「伸縮装置 疲労試験で50年の耐久性を確認」の記事を掲載いただきました。
記事の内容をブログにも掲載いたします。ぜひご覧ください。


橋梁通信 2024年4月1日版

「疲労試験で50年の耐久性を確認」
クリテック工業の伸縮装置

クリテック工業の伸縮装置「ハイブリッドジョイントLL-175」が、疲労試験で50年の耐久性を確認できたと、同社が発表した。

この製品は、国土交通省四国地方整備局・松山河川国道事務所が発注し、今年2月に開通した国道56号松山外環状自動車道空港線・余戸南IC〜東垣生IC間2.4㎞(前号)新設工事の余戸南IC付近でも使われた。

伸縮装置の耐久性は、一般的に「ゴム製15年、鋼製30年」などと言われている。同社製品については従来、FEM(有限要素法)解析(注)などで応力分布を確認していた。

しかし、この方法はあくまでも計算レベルであることから、同社は今年2月、疲労試験を実施した。

委託先は、建設事業の機械化を推進している日本建設機械施工協会の施工技術総合研究所(静岡県富士市)。

LLタイプの中で張り出しが最も大きいLL-175を使い、まず30年相当とされる360万回の載荷を行って変状がないことを確認した。

載荷をさらに240万回加え、計600万回(50年相当)に達しても、製品の変状はなかった。張り出しの小さい製品も含めて、同社は「50年の耐久性があると確認された」としている。

(注)構造物を小さな要素に分割し、要素ごとの性質を数値化し、連立方程式を立てて計算することで、全体の挙動を解析する手法。強度解析などに応用されている。