工務部の髙田です!

さて今回は、当社製品をご採用・設置いただいた橋を紹介していくコーナー『ハイブリッドジョイントを訪ねて』の第2弾として、茨城県波崎町太田と千葉県東庄町新宿を繋ぐ「利根川大橋」を取り上げたいと思います。

ハイブリッドジョイントを訪ねて vol.1<三之橋>

「利根川大橋」は昭和46年12月に完成した、利根川に掛かる橋長834m・幅員7mの巨大な道路橋です。
一般県道の茨城県道と千葉県道260号谷原息栖東庄線が通過し、地域の幹線道路として活用されているそうです。

幅員7mの内1mは歩道となっています。
これは、道路橋としてだけでなく、「利根川大橋」に併設した「利根川河口堰」の管理橋としての側面も持っているからです。

この「利根川河口堰」の目的は主に2つあります。

1つ目の目的は塩害の防止です。
上流から流れる真水の量が減ると、河口から海水が逆流します。
その海水の塩が混ざった水を、上水道や農・工業用水に使用すると塩害が発生してしまいます。
そのため「利根川河口堰」は河口18.5㎞で利根川を締め切り、海水がそれ以上上流へ逆流するのを防いでいるそうです。

もう1つの目的は首都圏への安定的な水の供給です。
「利根川河口堰」により利根川をせき止めることによって蓄えた水は、北千葉導水路を経由し江戸川へと送水され、東京都・埼玉県へ供給されます。

また、霞ケ浦の水を利根川経由で東京都・埼玉県に送ることも可能だそうです。
実際の送水量は計画よりも低い状況ですが、「利根川河口堰」によって首都圏へ供給する水源が確保されているそうです。

さて、肝心のジョイント部分ですが……。

車道部 S-40 7m

こちらが当社のハイブリッドジョイント、型番はS-40タイプになります。
ハイブリッドジョイントが入っているのはこの1か所のみで、残りの箇所はフィンガータイプと呼ばれる特注のジョイントが完成当初から入っています。

しかし、当社ジョイントもフィンガータイプに引けを取らず、とても綺麗に収まっております。

Sタイプの特長の一つとして、表面が波型になっていることが上げられます。

表面を波型にすることで、車両が通過する際、伸縮装置の表面部分にタイヤが一度に触れる面積を減らしています。
その結果、衝撃や騒音を軽減しているのです。

河川敷へ降り、実際に桁下から車両の通過音を確認したところ、『ガタン』といった騒音は発生せず、ほぼ無音といってもいい状態でした!
もし「利根川大橋」を訪れた際は、ぜひ当社ジョイントを探してみてください!

これからも当社製品の入った橋をご紹介して参ります。
次は、あなたの町の橋梁をご紹介させていただくかもしれませんよ!

県単橋梁修繕工事 H26年6月

H28年7月 工務部 髙田