「建設工法NETIS(2022年版)」にて、『道路橋用ハイブリッドジョイント3LⅡAタイプ』を取り上げて頂きました!

建設工法NETIS 2022年版

ジャバラ状のゴムシートを採用、50年以上の優れた止水性を確保

橋梁用伸縮装置の総合メーカーであるクリテック工業は、歩行者や車の安全に貢献するという使命感のもとに、これまで数多くの伸縮装置の開発・設計・製造に一貫して取り組んでいる。今回新たに開発したハイブリッドジョイント3LⅡAタイプは、より高い止水性、より強度な圧雪性が保たれると評価も高い。製品の性能などいついて同社の若林勇二社長にお伺いした。

橋梁の寿命と補修

Q. 橋梁補修の必要性について教えてください。

橋梁などのインフラの寿命は一般的におよそ30~40年といわれていますが、現存する日本の橋梁の多くは高度成長期の1960年代に一斉に整備されたものです。そのため、ほとんどの橋梁は耐用年数が超過したり、耐用年数に差しかかったりするなど老朽化が著しいため、道路交通の安全性を保つためには補修や架け替えが不可欠なのです。

また、橋梁は老朽化だけではなく、増加し続ける交通量や大型トラックなどの普及、寒冷地での積雪などによって橋梁にかかる負担が大きくなっていることも見逃せません。

橋梁の定期点検が随時行われていますが、そこで確認されることが多いのは、桁端部に設置されている伸縮装置の止水材の脱落などです。これによって、塩分を含んだ漏水が主桁に流れ込み、主桁が著しく腐食や損傷を受けるため橋梁の安全性が確保できなくなっています。

安全性を保つために、橋梁の補修や架け替えが行われますが、そこで求められるのは、止水性、耐久性、圧雪性などに優れた伸縮装置の施工です。

性能試験を繰り返し実施

Q.ハイブリッドジョイント3LⅡAタイプの止水性能についてご説明頂けますか。

伸縮装置の耐久性とは、従来、製品の鋼材等の強度を指すものでしたが、最近で止水性を含めた耐久性が求められています。

当社が新たに開発したハイブリッドジョイント3LⅡAタイプは、止水性が50年以上保たれることが止水性能試験で実証されています。

50年以上にわたる長寿命化が実現できたのは、これまで止水材の材料として、弾性シールを用いていましたが、それをジャバラ状ゴムシートに変更した結果です。これにより、定期点検でしばしば確認されている伸縮装置の外に止水材が脱落することなどが改善、腐食や損傷から長期間、橋梁を守ることができるようになりました。

また、止水材の接続にはファスナー方式を採用しています。この方式を採用しています。この方式を採用したことで、任意の箇所で現場接続が簡単にできるようになり、作業時間の短縮が図られ、現場に合わせた施工分割が可能になりました。

除雪作業に配慮した設計

Q.寒冷地での導入事例について教えてください。

普通の道路は地面に接しているため、地面が保温の役割を果たしてくれますが、橋梁の場合には、地面に接していないため熱をためておくところがなく、熱が空中に逃げてしまいます。加えて橋梁自体の風通しも良いため、橋梁の上は非常に気温が下がりやすい環境にあります。

寒冷地では、とくにこうした気象条件の影響を受けやすく、降り積もった雪が水蒸気に張り付いて圧雪(アイスバーン)状態を招いています。

そのため、ハイブリッドジョイント3LⅡAタイプは圧雪対策や除雪車に対する配慮として、荷重支持板の背面部に除雪グレーダー対策タイプの誘導板を採用しています。これにより伸縮装置を傷つけたり、運転手が怪我をすることが防止され、圧雪により生じる寒冷地の道路環境を安全に確保しています。

こうした配慮が寒冷地をはじめとする日本各地での多くの導入実績につながっています。

3LⅡAタイプの
止水ゴムシート同士の接続

ファスナーによって止水ゴムシートを接続する構造により、優れた水密性を確保。

(注:3LⅡAタイプの止水ゴムシートの接続は特許出願中)

3LⅡAタイプの
誘導板

誘導板により寒冷地の道路環境にも適応可能。荷重支持板は交互に配置する誘導板タイプ。寒冷地には除雪グレーダー対策タイプの誘導板を採用することで寒冷地の道路環境にも適応可能。