物体を押した場合にまっすぐ進む場合と、斜めや回転してしまう場合がありますね。
このように、ある点を中心として回転運動を起こすことを“力のモーメントが働いていると言い、日常生活でもよくみられています。

モーメントは“力(重さ)”と“力に直角な距離”に比例して大きくなりますので、ジョイントを搬入する際に使うクレーンは、水平方向へ伸ばせば伸ばすほど回転しようとする力が大きくなり、クレーン本体が転倒してしまいやすくなります。

だけれども、てこのようにこの力のモーメントを逆に利用し、少ない力で大きな力を生み出すものもあります。

例えば、指で締めるよりレンチを使って六角ボルトを取り付けたり、軸の太いドライバーを使ってネジを取り付けたりする方が、楽にきつく締付けることができるのも、すべて力のモーメントを利用しているからです。

普段は気づかないけれど、様々な場面で私たちの生活を便利にしてくれているんですね。